Hans J. Wegner

ハンス ウェグナー

Hans J. Wegner は1914年ユトランド半島のドイツ国境近くの職人の街トゥナーで生まれ、14歳で家具職人の見習いとしてそのキャリアを開始しています。その後、17歳で家具職人のマイスターの称号を取得し、23歳からはコペンハーゲン美術工芸学校にて、デザインの勉強もしています。ウェグナーは家具職人・デザイナーとしてのキャリアーを通し、５００以上の椅子をデザインしており、２０世紀を代表するデザイナーの一人です。

彼がこれほど多くのデザインを世に送り出すことが出来たのは、彼がデザイナーである前に一流の家具職人であったことが大きな要因の一つです。使用する材料を知りぬいた上で、材料の特徴を最大限に活かし、実際に生産が行われる生産工場の技術特性までをも把握し、デザインを考えていたと言われております。ウェグナーの作品は奇をてらった自己顕示的な作品ではなく、どれも堅実で実直であり、生産者、消費者と真摯に向き合い、考えられています。そのため彼は、丈夫で、機能的で、温かみがあり、飽きがこないと言われるデンマーク家具を代表する作品を多く残すことが出来たのだと思われます。